第20回さくら奨学金奨学生
第20回「さくら奨学生」
第20回さくら奨学金奨学生
選考委員会
委員長
ラウリア佳子(33回生)
「さくら奨学金」は、2001年宮代会50周年記念事業の一つとして企画され、2006年より現在の形に制度化されました。以前は応募者がなかった年もありましたが、ここ数年は申請が多く、年齢に関係なく学ぶ同窓生を、同窓会として応援する趣旨の奨学金として、広く周知されていることを嬉しく思います。今回も大学卒業後大学院へ進まれた方から、子育てを終えた後再び勉学の道を選ばれた方まで幅広い年代で応募がありました。研究内容も実際に子供と向き合いながら専攻テーマに落とし込んでいくもの、最新のメディア表現について制作しながら試行錯誤していくもの、偉大な作曲家の作品を通し、自ら演奏しつつ楽器の役割を考察するもの等、大変幅広い分野にわたりました。昨年に続き応募された方もいる中、審査は難しいものでしたが、4名を推薦し理事会で承認されました。今後この4名が各々の研究を全うされ、その成果が社会の中で活かされます様に、また今回推薦を得られなかった方も、更に学びを続け、再度挑戦されますことも願っております。同窓会は今後も学びへの情熱を持つ同窓生を応援して参りたいと思います。
第20回さくら奨学生からの報告
本学文学部外国語外国文学科
英語英文学専攻卒業
現在 立教大学大学院
キリスト教学研究科博士前期課程1年
関幸子(37回生)
この度は、第 20 回「さくら奨学生」に選出いただき、心より感謝申しあげます。
2024 年 4 月から立教大学大学院キリスト教学研究科で教会音楽を専攻しております。
キリスト教および教会音楽の学びを深め社会貢献につなげていくように日々、研鑽をつんでおります。研究テーマは「サン=サーンスの『クリスマス・オラトリオ』」です。サン=サーンスはフランス革命で打撃を受けた教会音楽復興のためにも尽くしました。聖マグダレナ=ソフィア・バラも革命後の混乱した社会において女子教育の必要性と、人々にイエスのみ心の愛を伝えることを活動の根幹としていたことに想いをはせると、研究する機会をいただいたお恵みに感謝しております。聖心では、他者のために生きる「みこころの子」でいることを教わりました。今後は⻄洋音楽の源である教会音楽を通じて困難にある人たちによりそう活動をしてまいりたいと考えております。また母校に恩返しができれば大変嬉しく存じます。
本学文学部外国語外国文学科
英語英文学専攻卒業
現在 聖心女子大学大学院
人文社会科学研究科博士後期課程1年
片平珠生(41回生)
第20回さくら奨学金奨学生に選出いただき、感謝申し上げます。私は、本学外国語外国文学科を卒業後、主にジャーナリスト活動、及び教育に関わる仕事に長く携わってまいりました。長男が米国での学びをスタートさせたのを機に、かねてより希望していた教育の勉強のため、2022年に本学大学院文学研究科博士前期課程へ入学し、2024年に人間科学修士号を取得いたしました。現在、本学人文社会科学研究科博士後期課程において「探索期(Super,1960)における自己理解の深化とキャリア選択―キャリア構築理論の概念からのキャリア教育を再考する―」をテーマに研究をしております。職業体験や進学指導に偏りがちな高校生のキャリア教育に対し、自己理解を深めながら、自分にとって大事なテーマを見出しキャリア選択する方法を提示することで、現状のキャリア教育の補完方法をお示ししたいと考えております。
本学文学部史学科
世界史専攻卒業
現在 女子美術大学芸術学部
アート・デザイン表現学科メディア領域4年
竹田藍(70回生)
この度はさくら奨学生にご選出して頂き、誠にありがとうございます。
私は女子美術大学短期大学部造形学科に入学・卒業、そして女子美術大学芸術学部アート・デザイン表現学科メディア表現領域に編入いたしました。アニメーションやキャラクターデザインなど多岐に渡るメディア表現を通して創造力で人の心を豊かにできるクリエイターになるべく制作に励んでおります。
アートが社会に何ができるかを考え、手を動かし制作に繋げる芸術表現と初等科から培った聖心スピリットは共通していると感じます。表現したいものに全力で向き合い制作に励んだ結果、卒業制作賞の受賞や東京アニメアワードフェスティバル2025への上映作品の選出など貴重な機会を頂くことができました。芸術を学んで得た感性を活かし今後も精進して参ります。
本学現代教養学部
英語文化コミュニケーション学科卒業
現在 白百合女子大学大学院
文学研究科博士前期課程2年
西大條優香(73回生)
この度はさくら奨学生にお選びいただき、ありがとうございます。私は白百合女子大学大学院文学研究科児童文学専攻に所属していますが、2024年4月から2025年3月には、(公財)東京子ども図書館にて研修生として受け入れていただき、児童室でのフロアワークや選書会議などを通じて、貴重な経験を積ませていただきました。2025年4月からは大学院に戻り、研修で学んだこと、特に子どもたちと一緒に本を読んだ経験を生かして、村岡花子の翻訳の研究に取り組む予定です。聖心で出会った先生方やシスターからは多くのことを学びました。聖心を離れても、さまざまな形で支えてくださっています。感謝の気持ちを忘れず、社会に貢献できるよう努めてまいりたいと思います。
※第20回さくら奨学生4名の学部、専攻等は2024年秋時点の情報です。