2021宮代祭能楽研究会OG会

能楽研究会OG会

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録音、録画、スクリーンショット、動画リンクのコピーはご遠慮ください。

卒業後もお稽古を続けているOGは、宮代祭では毎年宮代ホールにて発表をさせて頂いておりました。
今回は、2019年12月の学生の発表会 能「吉野天人」の写真と、2021年5月22日に国立能楽堂で行われた先生の弟子の会「雅友会」の舞囃子の映像で参加致します。
下記にそれぞれの曲の説明がありますので、お読み頂き写真・映像を是非ご覧ください。

ご指導 :
観世流シテ方能楽師 鵜澤久先生(みこころ会53回)
観世流シテ方能楽師 鵜澤光先生(みこころ会83回)
大倉流小鼓方 大山容子先生(宮代会54回)

※ 写真・動画には玄人の能楽師の先生方が映っており、すべての先生方にこの掲載に限り承諾を頂いております。肖像権がございますので、転用は固くお断り申し上げます。

仕舞「俊成忠度」 森本千尋(70回)
2021年5月22日 
「雅友会大会」 国立能楽堂

【吉野天人】

 吉野山に花見に出かけた都人が出合った美しい女性は、自分は桜の花に心惹かれて舞い降りた天人だと言うのでした。その言葉を信じて待っていると夜半に天人が現れ、花に戯れ美しく舞い遊ぶ姿を見せます。
 2019年12月22日、マリアンホールにて発表会を行い、OGは地謡で参加しました。

桜の作り物を正面に置き、吉野山を表しています。                              本物の装束を付けて頂き、面は付けていません。
シテ 天人 森本千尋(当時4年生)

【 紅葉狩 】 舞囃子 佐々木彩乃(66回)

 平維茂が紅葉美しい戸隠山に狩りに出かけると、美女に扮して酒宴に興じる鬼神の一行に出合い、宴に加わるように勧められ、維茂はお酒を飲んで眠ってしまいます。
目を覚ますと正体を現した鬼神が迫りますが、維茂はこれに対抗し討ち取ります。
 舞囃子は、美女に扮した鬼神が優雅に舞い(中の舞)眠り込んだ維茂の姿を見届けて急変する場面です。
「急之舞」という小書きが付いており、緩急のついた舞が見どころです。

《本人のコメント》
 お稽古はまず唱歌(しょうが:笛の代わりに口で謡う)を覚えることから始まりその後動きを付けていきました。
先生は予め「急之舞は難しい」と言われていました。伝授していただけること自体が貴重なことですので、感謝しつつ取り組みました。ただ、やればやるほど型や順序は覚えていく反面、表現の面ではかなり悩みました。
ただ急いで舞っているように見え、重みが感じられないというご指摘も受けました。
 そこで、紅葉狩の物語を改めて読んで主人公(鬼神)の気持ちを考えたり、足の運び方(すり足)から見直しました。当日は先生含む沢山の方に良かったとお声がけいただき、とても嬉しかったです。まだまだ改善したい箇所はあるため、今後のお稽古を精進していきたいと思います。少しでも多くの方が、能に興味を持っていただけたら嬉しいです。

【 船弁慶 】 舞囃子 野村芳子(44回)

 兄の頼朝と不和になった義経は西国に落ち延びようと瀬戸内海へと船出しますが、みるみるうちに天候が悪化して異様な雰囲気に包まれ、海上に壇ノ浦で滅んだ平家一門が浮かび上がります。一門の中でも武勇の誉れ高い平知盛が進み出て義経一行へと襲いかかりますが、数珠を押し揉む弁慶の祈祷によって払い除けられてしまいます。
 舞囃子は、義経一行に執拗に襲いかかる知盛が調伏される、曲の最後の場面です。薙刀を用いた動きのある舞です。

《本人のコメント》
 舞うにあたり平知盛がどういう人物であったのか考えてみました。平家物語には、壇ノ浦戦いで碇を体に巻き付けて海に沈んだ壮絶な最期が描かれる知盛ですが、父清盛が目をかけて一番期待した末の息子だったとも伝わっており、平家の貴公子としての優雅な姿も見えてきました。薙刀の扱いに苦労し、勢いだけではなく、切れ味鋭く見えるように表現するのが難しかったです。滅ぼされた平家の想いを薙刀に込めて舞いました。

9月30日(木)16:00までご覧いただけます。