第19回さくら奨学金奨学生
第19回さくら奨学生からの報告
本学文学部哲学科卒業
現在 上智大学神学研究科
組織神学専攻
博士後期課程3年
小林由加(44回生)
聖心女子大学44回生の小林(旧姓三好)由加と申します。この度は第19回さくら奨学生にお選びくださり、ありがとうございます。
私は上智大学神学研究科組織神学専攻博士後期課程3年に在籍し、「宗教教育における道徳の包摂性の原理と展開―「特別の教科道徳」の教科化に応答するカトリック学校の宗教教育」を博士論文のテーマとして研究をしています。
私は研究を通して、教科化された「特別の教科 道徳」を包摂し、人格の完成に向かう統合的な宗教教育の可能性を提示したいと願っています。
本研究は「カトリック学校教育実態調査」(2023年)を含みますが、これはSr.伊庭澄子が参加された調査(1989年)の後継研究となります。聖心のシスター方が築かれた教育研究を引き継ぎ、未来へとつなげて参りたいと思います。
本学文学部国際交流学科卒業
現在 順天堂大学大学院
医学研究科
公衆衛生学講座博士課程1年
謝敷裕美(60回生)
この度は、さくら奨学金のご支援を頂き、誠にありがとうございます。鍼灸師の資格を取得した後、現在は、順天堂大学大学院医学研究科公衆衛生学講座の博士課程にて、東洋医学が広く活用されるためのエビデンス構築を目的に研究を行っております。医療課題が、ストレスや近代化による環境変化に伴い、その複雑性を増す中で、心と体は一体不可分であると考える東洋医学が、その意義を増しているように思います。哲学から生まれた東洋医学は、科学から生まれた現代西洋医学とは全く異なる独自の生理・病理学を有しています。洋の東西を問わず、必要とする人に適切な治療の選択肢が提供される未来を目指し、大学で培っていただいた「他者のために」という精神と、物事を追求する姿勢を忘れず、今後も邁進して参ります。
本学文学部国際交流学科卒業
現在 コロンビア大学
国際公共政策大学院
国際関係学修士1年
新井日奈子(68回生)
この度は奨学生にご選出いただき、ありがとうございます。現在、コロンビア大学国際公共政策大学院にて、ジェンダー格差是正に向けたESG投資の活用について研究しています。企業の環境、社会、ガバナンスへの取り組みを評価するESG投資は、利益を追求しつつ社会に好影響を与えうるため、注目が集まっています。もっとも、投資自体の定義が曖昧であり、日本では環境問題への対応に偏っているのが現状です。ESG投資とジェンダー格差是正の関係性について、経済・金融の知識とジェンダー学の知識を掛け合わせて勉強しています。
奨学金をいただけたことで、学部時代に興味の持ったジェンダー論の学びを大学院で深めることができ、大変嬉しく思います。持続的な社会の発展に貢献できるよう、精進して参ります。
本学文学部教育学科卒業
現在 一橋大学大学院
社会学研究科総合社会科学専攻
総合政策分野修士2年
武貞充未(71回生)
この度は、さくら奨学生にご選出いただき、大変光栄に存じます。これまで支えていただいた皆様に心より感謝申し上げます。私は、大学での学びの中で、幼児教育で非認知能力を養う重要性、それを支える幼稚園教諭という職の尊さに気づき、卒業後は私立幼稚園で勤務しました。勤務する中で、支援を必要とする子どもに対する就学前教育施設の支援・教育内容の在り方について研究したいと考え、大学院に進学しました。
私の研究は、マザー・エリザベス・ブリットの「経験するだけでは足りません。経験したことに思いを巡らすように。」という言葉が原点になっていると感じています。これからも、幼児教育のさらなる発展のために聖心女子大学での学びを活かし、社会に貢献できるよう努めてまいります。
2024年3月時点の情報です。